一般社団法人Clayteam設立趣意

2003年に産業技術総合研究所で開発された粘土膜はその原料粘土、製膜法、加工法、応用に関して多くの検討が行われてきました。当時は、汎用材としての粘土膜についてはまだその本格的な実用化のために、乗り越えなければならない技術的・経済的課題があり、その課題克服のために、さらなる研究機関・企業の連携が必要でした。連携機能を強化した連携組織によって、強力に粘土膜および無機ナノ素材を生かした材料開発を、多くの分野・業種のものづくりの英知の結集により、加速・実現するため、2008年に「クレースト連絡会」、2010年に産総研コンソーシアムClayteamを設立しました。
産総研コンソ―シアムClayteamはその15年間の活動により、粘土関連材料だけでなく、サステナブル社会の実現を志向し、素材の組成・機能・形状を活かしたものづくりである「めぐみものづくり」を広く展開し、多くの成果品を世に生み出してきました。また、分科会活動により国際規格文書の開発も積極的に進め、クレイナノプレートなどの規格文書を出版するなどナノマテリアル分野における日本の存在感と評価を高めました。同時に国内では試験所指定を行うなど、製品認証に向けた土台作りを進めました。しかし産総研コンソーシアムのままでは、製品認証を含む標準化サービスを積極的に展開することが難しい状況にありました。
そこで、一般社団法人Clayteamを立ち上げ、わが国が得意とする先進的・高付加価値材料において、標準化サービスなどを通して係る製品・サービスの市場拡大を図り、関連産業を支援し、さらに強力にイノベーションを推進することにいたしました。
一方、国立研究開発法人産業技術総合研究所東北センターは、地域イノベーションネットワークを強化するための活動の一つとして、Tohoku Activation Panel (通称TAP)と名付けた意見交流の場を2020年から運営してきました。TAPには、東北地域、宮城県の経済、産業に影響力のある産学官のリーダーの方々にお集まりいただき、地域活性化のための情報交換とディスカッションを行って、地方創生に繋げることを目指して活動してきました。
TAPでは、生産性向上・人材育成・イノベーションの3つのキーワードに着目して東北地域の現状分析とともに、発展成長に向けた議論やオンサイト活動を行ってきました。未来の東北地域の経済、産業、知の持続的な発展を目指して、議論の集大成として、「東北イノベーション宣言」をとりまとめました。この「東北イノベーション宣言」は、地域の潜在力を最大限に引き出し、持続可能な未来を築くための指針です。
当法人は、先進的・高付加価値材料の製品認証を含む標準化サービスを実施するとともに、「東北イノベーション宣言」に謳われたイノベーションに向けた活動を全国に向けて実施します。具体的には、地域経済を持続的に強化する生産性向上の取組、イノベーションの原動力となる専門家を輩出する人材育成、創造的なアイデアの創成とプロジェクトの支援、などによって関連分野の交流を促進し、わが国のイノベーション創出に貢献します。
当法人の設立趣意にご賛同いただける皆様のご参加をお願いいたします。
2024年12月吉日
発起人一同

目的と事業
- (目的)
- この法人は、多くの分野・業種が連携し、情報を共有化すると共に、サステナブル社会の実現を志向し、素材の組成・機能・形状を活かしたものづくりを進め、先進的・高付加価値材料並びに関連技術の成果普及と市場形成を図ることを目的とする。この法人はまた、地域経済を持続的に強化する生産性向上、イノベーションの原動力となる専門家を輩出する人材育成、創造的なアイデアの創成とプロジェクトの支援などによってわが国のイノベーション創出に貢献し、関連分野の交流を促進することを目的とする。
- (事業)
- (1)先進的・高付加価値材料に関する技術指導
- (2)先進的・高付加価値材料に関する技術移転の推進
- (3)先進的・高付加価値材料に関する情報の収集と調査及びその普及
- (4)先進的・高付加価値材料に関するサンプルライブラリーの構築とサンプルライブラリーに関する情報の提供
- (5)先進的・高付加価値材料に関するセミナー等の開催
- (6)先進的・高付加価値材料に関する標準化関連活動及び認証
- (7)展示会出展及び広報活動
- (8)産学官連携推進活動
- (9)人材育成活動
- (10)産業財産権に関する指導
- (11)イベント企画運営及び出版活動
- (12)その他、この法人の目的を達成するために必要な事項
- 会員種別と受けられるサービス
- *大企業20万円、中小企業10万円
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会員種別 年会費 総会参加 情報発信 分科会 粘土
ライブラリ研修 会員向け
セミナー法人会員 20/10万円* 〇
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個人会員 5000円 〇
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賛助会員 50/20/10万円 〇
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特別会員 0円 〇
- 賛助会員種別と受けられるサービス
会員種別 年会費 対象 ウェブページ
ロゴ掲載印刷物広告 賛助会員A
プラチナ50万円 中小企業/大企業 〇
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賛助会員B
ゴールド20万円 中小企業/大企業 〇
賛助会員C
シルバー10万円 中小企業